ステンレスボトルに熱いコーヒーを注いで出掛けた。
天然酵母パンを買って海を眺めながらパンを頬張る。
平日だし、強風だったから人は殆どいなかった。今日もとんびが風に身を任せて、ゆらゆらと飛んでいた。
海と空ととんび、そして旨いコーヒーとパン。おばちゃんはご機嫌だった。
しかし半分ほど食べたところでパンは奪われてしまったのだ。
物凄い勢いで背後からやってきて奪っていった。一瞬何が起こったのかわからなかった。
とんびだ。
とんびが奪っていったんだ。
全く気配を感じなかった......。
気が付くと数羽のとんびがおばちゃんの頭上をグルグル回っていた。
「ピーヒョロロロロ......。あそこに、とんびにいやされるぅ~とかほざいてる、まぬけづらしたにんげんがいるぞっ。」
「あいつはちょろそうだな。ピーヒョロロロロ......。」
そんなことでも言っていたのだろう。
まぁ、傷を付けずにパンだけさらっていったことに感謝だな。
が!帰宅後、手に痛みを感じた。むむぅ、少し赤みが出てるぞ。
とんびにやられた?もしくは気づかないうちにどこかにぶつけてしまったのか。とんびだとしたらこの程度で済んで良かった。
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とんびっていつも空高く飛んでいるから近くで見たことがないけど、おそらく相当デカイよね?
「とんび」で検索して画像を見たら怖くて震えた。
メスは翼を広げると1.6mもあるとか......。おばちゃんよりデカイし......。
海辺でゆらゆら飛んでいるとんびを眺めるのが好きだ。だけど彼らも生きてるんだもんな。そりゃあ、腹も減るよね......。
パンだけに狙いを定めたところにとんびの優しさを感じたよ。
ありがとう!とんび!!!
鳶が鷹を生む
そんな失礼な諺、二度と使わないと誓うよ!
だけど海辺ではもう食べないことにするね。
おばちゃんが無知でした......。かすり傷で知ることが出来たのはラッキーだったかもしれない。
とんびに油揚げではなくて、パンをさらわれた愚かなおばちゃんでした。
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