青春18きっぷ(春)4回目の旅は栃木県の黒磯駅で下車。KANEL BREADのバゲットが素晴らしく美味しかった。のつづき。
今回の旅の目的はただひとつ!
今にも倒れそうなちょっと風変わりな珍湯に浸かることだ。建物はヤバいが泉質は最高!そんな噂を聞いて栃木県までやってきた。
JR宇都宮線 黒磯駅で下車。
駅前の交番、そして隣には東野交通。こちらでバス前売り乗車券を購入。
バスはICカード不可。なので時間に余裕があれば、あらかじめバス前売り乗車券を買っておくことをおススメする。
東野交通 那須湯本行
黒磯駅→仲町
乗車時間25分
運賃 790円
ICカード不可
仲町で下車。結構遅い時間まで運行しているので帰りも安心だ。
バス停から老松温泉 喜楽旅館まで歩く。距離550m、徒歩9分。
橋が見えたら右折して細い道をまっすぐ進む。
看板が立っているし、まっすぐ進んで右折するだけなので迷わないかと。
細い道を進むと、うっすらと白い建物に老松温泉 喜楽旅館という文字が......。
しかしこちらは廃墟っぽい。
すでに怪しい雰囲気が漂っている......。期待は膨らむばかり。
こちらも廃墟か?
到着したっぽい。
ネットで凄い画像を見たのだが、
これかっ!
これは凄い......。
ネット上では廃業の噂が流れているけど、2017年4月現在、営業してました。
温泉に浸かる前に辺りを散策。
廃墟。
こちらも廃墟。
夜は結構怖そうだな。
老松温泉に戻る。
温泉の向かいの建物が受付。引き戸を開けて、
「こんにちは~、温泉に浸かりたいのですが......」
すると、障子の奥からご主人(おじさん)が、こたつにあたったまま振り向いた。
はい、500円!
張りのある声で腕をまっすぐ伸ばすご主人。
誰もいないからゆっくりしてっていいよ!
時間制限はないのですか?
そりぁ、3時間もいたら怒るけどなっ!
あはははは
がはははは
イカすご主人でした。
温泉入口。
階段を下りると、そこには......。
ぎゃぁっ!!!
手前に男湯。奥が女湯。
ふわふわして今にも床が抜けそう。
おそるおそる引き戸を開けるとそこには......。
わぁ~。
なんとも風情のある素敵な温泉が現れた。
浴槽は内湯が1つだけ。以前は手前の浴槽にもお湯を張っていたみたいだけど、現在は1つだけ。
こんな素敵な温泉が貸切なんて贅沢だな~。
しかしトイレに行って戻ってきたら先客が。地元の方でこの湯を愛し、家族でよく来るらしい。
その後も地元のおばあちゃんグループがやってきて、6人で浸かったらギュウギュウだったよ・笑
「若い人はネットで調べて、こんなとこまでやってくるんだね~。」
70か80代ぐらいのおばあちゃんがそういった。おばあちゃんからしたらおばちゃんは娘のようなものだもんな。
おばちゃんはもうすぐ廃業するかもしれないという噂を聞いてはるばるやってきた。
地元の方もこの温泉の存続を気にかけているようだった。皆で出資してどうにかならないものか?と。
もうちょっと綺麗にすればいいのにねぇ。凄くイイ湯なんだから......。
常連さんは皆歯がゆい様子。
まぁ、ごもっともですな......。
これぞ、本当のほったらかし温泉。
ご家族連れの方が先に上がり、その後おばちゃんも上がった。濡れた髪で外へ出るのもなんだし、バスの時間まで館内のベンチで過ごす。
やがて、おばあちゃん達も上がってきて、
今なら誰もいないわよ。せっかく遠くからきたのだから、ゆっくり浸かっていけば?
と優しく声をかけて下さった。
ご主人に怒られないかしら?
怒らないわよ~笑
そりぁ、3時間もいたら怒るけどなっ!
受付でご主人に言われたことは黙っていた。
そしてまた服を脱ぎ、極上の湯に浸かった。今度はひとり。くぅ~、たまらん......。
滞在時間は2時間を超えた。
3時間はいなかったから大丈夫だよね?
外へ出たら霧がかかっていて幻想的だった。不思議な空間。なんだか夢の中にいるみたいだった。
この坂を下りたら現実に戻る。帰りたくない。
バスを待つ間に温泉まんじゅうと胡桃クッキーで食事を済ませる。
ここでも帰りのバスは貸切だった。平日はいつもこんな感じなのだろうか?
<老松温泉 喜楽旅館(オイマツオンセン キラクリョカン)>
※現在は日帰り温泉のみ
〒325-0301 栃木県那須郡那須町湯本181
加温のみの源泉掛け流し(独自源泉)
弱アルカリ性 単純硫黄泉
料金 500円
鍵付きロッカー なし
シャワー付カラン なし(男湯にはあり)
シャンプー なし
リンス なし
ボディーソープ なし
ドライヤー なし